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2006年3月 2日 (木)

ネットは狭い・・・・・

 先日の佐々木守さんの書き込みに、切通理作さんがトラバして下さっていてすごくびっくりしてしまった。こんな辺境のサイトに出向いて下さったとは。すごく感謝。
 切通理作さんは京都に来られたとき一度講演を聴きに行ったことがあって、自分の思っていたイメージとはだいぶ違うイメージだったのでちょっとびっくりした覚えがある。この方の「怪獣使いと少年」は何度も繰り返し読んだのだが、自身の世界観を写す鏡としてウルトラマンシリーズに関わった4人の脚本家の生き様を挙げて、その人らが「たかだか子供番組」にいかに自分の自分であることを叩きつけていたかという論だてにとても好感がもてたのと、ご自身の生い立ちのようなものを語られる中で「友達に『えんがちょ切った』と言われたときに、世界と自分が遠く隔絶されるような怖さを感じた」というところになにか自分とつながるものを感じた。
 自分は今までも、今も、たぶんこれからも・・・・・周囲のみんなとの一体感を共有できることなく生きてゆかないといけないような気がしている。実際はそんなことなくってとてもうまくやっているのかも知れない。「ばこばこさん、そんなことないけれどなあ・・・・そうは見えへんで」という人も多い。けれど自分には周りの人と、周りの世界と自分がつながっているという手応えがどうにも感じられないのだ。これはなんか悲しい。もはや病気かもしれない。不安だな。どうしていいのかわからなくなるので、生きる指針を見いだせるような話や、映画とか本とかは漁って読んだりする。そんな中で「怪獣使いと少年」は読んだのだ
 特に金城哲夫さんの項は興味深かった。初代ウルトラマンの脚本から抱いていたイメージ・・・直球でヒューマニズム溢れる・・・・とはだいぶ違っていた。理想と現実に引き裂かれそうになりながら自分の立ち位置を模索し続けている作家というのはショックだった。その後に読んだ上原正三さんの「ウルトラマン 島唄」に語られる金城哲夫像にもすごく心をひかれた。自分の中で金城哲夫脚本のベストは、なぜか「戦えマイティージャック」の最終回「希望の空へ飛んでゆけ」なのだ。

マイティジャック Vol.1
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 「守るべき対象の喪失」=「作っている自分の居場所のなさ」ということがマイティージャックという作品にはすごく反映されている。その揺れ様に自分はすごく惹きつけられてしまう。世界の平和と秩序を防衛するためにでっかい戦艦を作ってしまったばっかりに、敵がそれに対抗するすげー武器をつくって応戦するというなんか本末転倒な妙な設定があって、特に戦えMJの最終回では命と引き替えに助け出したヒッピー青年達はMJ達に感謝するでもなくゴーゴー喫茶で踊り狂っているというラストには、同じ布陣で作られたセブンの最終回のような感動はない。それでも守りましょうと新隊員がMJに乗り込んできてなんとなくハッピーエンドとはなるけれど、実のところは「自分はこの世界のどこに居場所があるのか?」とエヴァンゲリオンを30年先取りしたような迷いと問いかけが叩きつけられているのだろうと自分は見ている。その答えに至らず他界されたのはなんとも残念なことだな。

 自分は本当にどこにいればいいのだろう。どうなりたいのだろう?どうにも見えない。とりあえず前進する以外はなさそうだ。

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