人間嫌いを考える本・・・

  • 江戸川 乱歩: 幽霊塔

    江戸川 乱歩: 幽霊塔
    文体がやや古風なのに慣れると、途端に面白くなってくる。謎の美女「秋子」の過去を紐解く怪奇小説。売りはやはり宮崎駿の妄想的解説だ。そもそもは黒岩涙香という作家が米国の小説「灰色の女」を翻案した「幽麗塔」という作品がルーツとしてあり、これを涙香のファンだった江戸川乱歩がリライトした、という三者三葉の違いを宮崎駿が例の画の密度で解説してるページが素晴らしい!! (★★★★)

  • かわぐち かいじ: 空母いぶき (12) (ビッグコミックス)

    かわぐち かいじ: 空母いぶき (12) (ビッグコミックス)
    いよいよあと1巻で終局らしい。人質となった島民は?中国空母「広東」との決戦の行方?そしてなぞの秘密兵器の存在の有無? この社会情勢でこの内容はやっぱしヤバい? (★★★★)

  • 牧村 康正: 「宇宙戦艦ヤマト」をつくった男 西崎義展の狂気 (講談社+α文庫)

    牧村 康正: 「宇宙戦艦ヤマト」をつくった男 西崎義展の狂気 (講談社+α文庫)
    早くも文庫化。「単行本未収録エピソード満載」とあるけどそんなに物量はない印象。再読して改めてこの人凄まじい生き方したんやと思う (★★★★★)

  • 司馬 遼太郎: 殉死 (文春文庫)

    司馬 遼太郎: 殉死 (文春文庫)
     行き詰まったらこの本を読み返すことにしている。あまりに有名なこの人は、自分の事をどう思って生きていたのか?精神論の行き着くいた先には人の死に殉じるという結論しかなかったのだろうか? (★★★★★)

  • 小林 晋一郎: バルタン星人はなぜ美しいか―新形態学的怪獣論―

    小林 晋一郎: バルタン星人はなぜ美しいか―新形態学的怪獣論―
     ウルトラシリーズ(円谷プロ作品)を怪獣の形態の美しさを視点にして語るという、非常におもしろい本。成田亨さんを褒めるだけでなく、高橋昭彦さん、米谷佳晃さんら第2期ウルトラシリーズデザインをもページをとって褒めている(笑) これはすばらしい!!

  • 上原 正三著: 金城哲夫ウルトラマン島唄

    上原 正三著: 金城哲夫ウルトラマン島唄
     ウルトラマンの創造者のひとり「金城哲夫」が空想の世界に託した夢と、その挫折から突然の死に至るまでに何があったのか?盟友の心の闇に上原正三氏が迫る。

  • 三浦 俊良著: 東寺の謎(祥伝社黄金文庫)

    三浦 俊良著: 東寺の謎(祥伝社黄金文庫)
     サイト管理者の高校時代の恩師の著。終章「私の歩いてきた道」に『信に死して願に生きる』という意味を知る。

  • ササキバラ ゴウ著: それがVガンダムだ

    ササキバラ ゴウ著: それがVガンダムだ
     大人のしがらみ、軋轢の中で形作られた呪われた作品、それが「Vガンダム」なのだと。崩れ落ちてゆく精神を維持しながら富野由悠喜監督が戦い抜きたどりついた先にあったものは何か・・・・・

気になる風景・・・

  • この「穴」の意味・・・・
     出先や旅先でどうしても目にとまって、気になってしまうような景色ってあるものです。あるいは、失われてゆく日本の原風景なのかも知れないです。「見た!!」と言っても信じてもらえない心象風景を残しておきたいと思ってます。

境港・妖怪の旅

  • Dsc00181
     2004年8月、家内と島根県米子市の境港へ行く。  漫画家の水木しげる先生の出身地で、妖怪で村おこししてはる有名なところなのだが気合いの入り方が半端ではない。ゲゲゲの鬼太郎フリークでなくてもかなり楽しめる。村の中を本物の鬼太郎とねずみ男が練り歩き、ネコ娘がキックボードで追いかけてくるというまさに悪夢(笑)  家族連れからカップルまで是非行くべし。宿泊は米子でしやはったほうがええです。
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2009年12月 6日 (日)

藤子・F・不二雄大全集「バケルくん」を読む

 Soutei_bakeru
とんでもなく忙しかったので、本屋に取り置いてもらって一週間も経ってしまった。2日間かけて読了。おもしろかった。バケルくんは旧てんとうむしコミックス版全2巻(ジャングル黒べえがちょっと収録されてるやつ)を弟が持っていたのを何度も読んだのと、FFランド版もちゃんと購入しとても楽しませてもらった。これまでで不満だったのは「ドラとバケルともうひとつ」がフォローされていないというところで、今回巻末に数回分の扉が掲載されており、昔学年誌にそういう企画モノがあったということをどうしても信じてもらえなかったのが今回証明できて(べつにどうでもいいことだが・・・)とても安堵している。残念なのは「マンガの書き方編」が紹介されていないことか(しつこい)。
 で、バケルくんはかなりおもしろかった。長くは続かなかったけれど、個人的にはキテレツ大百科よりもおもしろいかも知れない。「魂だけの宇宙人」「お化け屋敷」「空き地で野球」など藤本マンガのエッセンスと昭和の子供の世界はきっちり押さえながら、パーマン的な設定から単純な亜流にしてしまわずに、子供らの関係性の世界に徹底的にこだわった展開が魅力なのだと思う。ある意味藤本先生版の「少年時代」とも読めないでもない。カワルの手に入れた不思議な人形の力を軸に、この町の子供社会での人間模様の変遷が肝なのだと思う。カワルが単に野球が下手ということを繰り返すのではなく、4年間の連載のなかでヘタなりに実力を知って、バケルと変身人形の力を使って成長してゆくところが非常に良かった。
 キャラではバケ田バケ左右衛門が秀逸。「お金がいくらでも出てくる財布」がらみのギャグがとんでもなくおもしろい。ゴン太もただの乱暴者でなくユメ代が好きという設定がすごく活きていていい。魂が一つで体が五つというわかりにくい表現も、バケ田一家が同じ動きをトレースすることで実にうまく表現しているし、また見ていておもしろい。
 お話はまず設定編の最初2話がおもしろい。FFランド版は持っていたが意外に未収録が多いのもちょっとびっくりした。魂だけの宇宙人の星に行く話はとてもおもしろかった。個人的には「殴り屋」の回とバケ田一家が「洋服屋」を始める話、「ゴキブリラーメン」の回にユミちゃんのお父さんが北極で遭難してサンタクロースに会う回がすごく好きだ。別冊コロコロ収録版はちょっと画的に蛇足ではあるし、物語のテンポも若干よろしくない。けれどちゃんと収録してあるところがすごい。

 まあ、実に内容の濃い全集で毎月がとても楽しみだ。早く特典応募のFAXを送らないといけない!!

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